練馬でサーモン・フィッシング。


「練馬でサーモン・フィッシング」は中東イエメンの資産家からの「練馬区にあるとしまえんで鮭釣りしたいからなんとかしろ。金は出す。」というムチャぶりにユアン・マクレガーエミリー・ブラントが応える2011年のイギリスのドラマ映画である。

 

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じゃなくて今回は東京都練馬区にあるあの「としまえん」でサーモンが釣れるっていうんで行ってきたという話。

(映画「砂漠でサーモン・フィッシング」参照。そこそこ面白かったです。)

 

聞くところによると流れるプールでニジマスが泳ぎ、場所によっては幻の魚イトウがプール釣れちゃうらしい。馬鹿野郎。そんな馬鹿な話あってたまるか。

としまえんスタッフA「冬は遊園地に人来ないからなんとかしたい。」
としまえんスタッフB「プールで釣りするンゴwww」
としまえんスタッフA「え?」
としまえんスタッフB「水張って管理釣り場みたいにするンゴwww」


小学生並みの発想だが本当に存在するのだ。


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友人二人と。オフシーズンのプールはなんだか廃墟みたいでちょっとワクワク。




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…本当に流れるプールで釣りしてる。…水が緑だよ。




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今回はエサ釣り。受付で料金を払い貸し出しの竿とエサ、魚をキープするためのビクをもらう。



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開始。早速異次元である。




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ウォータースライダーを前に流れるプールで竹竿をふりニジマスを待つ。この辺りで脳が麻痺してくる。


 

 

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水深1.2m。…おう。釣り人は水深とか棚を気にするからね。有益な情報も手に入る。




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釣れなくて不貞腐れ始める友人。釣りは忍耐である。



 

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初のニジマスに喜ぶ友人。釣りは至福である。




 

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他人の釣った魚を奪い釣ったと言い張る。誤解しないでほしいが一部を除き、釣り人は寛容であり謙虚である。




 

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ともあれ本当に流れるプールで20cmくらいのニジマスが釣れた。



ちょっと脇道に逸れるけど
昨今の食品偽装問題で「サケ弁当」を「ニジマス弁当」だか「サーモントラウト弁当」に変更するという我々一般市民からしたら超絶どーでもいいことを恐らくこの件以前はコンビニのサケおにぎりの具が鮭だと思っていた消費庁の人間がそんな我々一般市民のために騒いでいたのをご存知でしょうか?
(サーモントラウトはニジマスの商品名)

 

ニジマスは『サケ目サケ科に属する魚』だけど『標準和名のサケ』とは別物だとJAS法に表記されているのでそれが問題だと。

「え?じゃああたしたちが普段食ってるのはどっちなの!?どっちなのよ!!!」

という諸君が食べているのはおそらく「サーモントラウト」。
例えば吉野家が提供していた「牛鮭定食」はサーモントラウトを使ってたけど「牛サーモントラウト定食」とはしなかった。
ではなぜ「牛鮭定食」と表記したのか。




吉牛 「だってニジマスってサケ目サケ科やん。だったらサケやんけ。」



そうだね。俺もそう思う。

君の街のコンビニや回転寿司屋やお弁当屋さんの「鮭」はほとんど「サーモントラウト」だよ。でも気にしないでしょ。僕らはあの赤い切り身を「サケ」だと思ってるし真実を知って「騙されたぜコンチクショーッ!」とは思わないし「サケ」と表記してくれた方がわかりやすいしね。そこは優しさだよね。きっと。



ただタイムリーな話だけど、これを書いてる時にばあちゃんが「館山行ってハマグリ買ってきたから夕飯酒蒸しにしな」と持ってきてくれた貝が『ホンビノス貝(別称、白ハマグリとも)』だったのは非常に腹立たしく思った。

 

 

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終わる頃にはちゃんとみんな釣れました。三人で10匹くらい。スタッフさんによると釣る人は一人でこれくらい釣るとか。行かれる方は朝と夕方がいいそうです。



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釣ったあとはハサミを使って簡単に魚を〆て内臓を取る。魚が触れなかった友人もついにここで触れるようになった。





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友人が隣のおじさんの釣った60upくらいのサーモンにはしゃぎまくってたら「あげるよ。こいつは『練馬サーモン』って呼ばれてて刺身が絶品なんだよ。」と言って譲ってくれた。本当にありがとうございました。『練馬サーモン』。なんてロマンチックな名前の魚なんだ…。このサイズは基本的にフライかルアーで釣るらしい(アマゾン、ナイアガラ、ミシガンエリアといった感じにエサ釣りとルアーフィッシングの場所は分かれている。)が、ごく稀にエサ釣りんエリアでも釣れるとか。




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帰ってニジマスは塩焼きに。いわずもがな美味かった。




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刺身包丁なしで今までで捌いてきた中で一番デカい魚をなんとか捌くわい。


 

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刺身とひっかき、きのこと一緒に鍋にしてこの日は朝まで飲みました。


タイトルのオマージュ元の『砂漠でサーモン・フィッシング』という映画で


「釣り人どもは過激な連中だ。アルカイダ以上だぞ。

釣り場を通っただけのカヌー乗りが殺されそうになった。」


なんてセリフがあったんだけどここでは流れるプールで釣りができます。プールは遊泳が目的なのにこの時期に泳ぐとアルカイダ以上に過激な釣り人に襲われるかもしれないのでご注意を。



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5月末まではやってるらしいのでみんなも是非、練馬でサーモン・フィッシング。